2010年8月9日月曜日

演る。傷る。送る。生きるるる。

ようやくBlogを更新できる状態になりました。
いやいや・・・忙しかった!
怒涛の2週間でした。
ようやく一息ついたかな、ついてほしいな、という想いで・・・少し長く書きましょう。

まずは前回告知した、劇団樹間舎の舞台を見に来て下さった皆様、心よりお礼申し上げます。
二日間とも、無事に公演を終えることができました。
私が劇団にいた頃のことを知らないボーカルの友人にも数人来て頂いて。
その子たちには「もっと曲聴きたかったよ~」なんて嬉しいことを言ってもらったけど、お芝居全体としてとても楽しかったとも言って頂いたので、ほんと嬉しい限りです。

ここ数年で樹間舎の舞台に呼んで頂いた過去2回は、単純に「音楽担当」としての出演だったんです。顔も帽子などで出来るだけ隠して、存在を前に出さないような。もちろん劇中歌というかお芝居の流れに沿ってはいたけれど。
ですが今回は役の中での演奏。あたしは神社に住むトモちゃん。
私なりに台本を解釈し、時には悲しい顔で歌ったり時には強い想いを持った声だったり、そうする必要があると思った部分は演技の中で歌いました。
ライブハウスで歌っているときとは、伝えるものが違うと思う。自分の曲でもないし。
ただ、曲がはじまったら芝居とは少し切り離し、あまり役に徹するよりもエンターテイメントであることを意識して歌ったつもりです。だっていきなり私らの演奏が始まったら神様が2人出てきて踊るのだから。その加減というのか、そういう部分は難しかった。

だから観客に観せる、聴かせるという部分では普段のライブとかぶるところがあるのかもしれないな。

特に大きな失敗なんかはなかったけど、うちのLuckyには、コード感が感じられなかったと言われた。ハモリが入った部分以外は曲がわからないというか。うんうん、そう言われること、すごくわかる。やっぱなぁ・・
確かに、ギターもボーカルもほぼ生音で、コード弾きではあってもほとんど白玉だったから。カッティングとかだとまた違うと思うんだけど。なので全ての弦の音が聴こえにくいというのもあっただろうし、リズムもあってないようなものだったしな。

本来はメロディに対してすごくきれいな響きをもつコード進行で、コードひとつひとつの押さえ方を2人で共通させたりして(桃花さんという人と2人での演奏だったんだけれど)結構頑張ったんだけどなぁ。きっと私の方は鳴っていない弦もあったんじゃないかと思う。これは最近の課題でもあったので、今後頑張っていこう。

あ、ひとつ、大きな失敗があったんだった!

1日目。本番真っ最中。
腰、やっちゃいました・・・
軽いぎっくりを。またかよ。

だってブルーシートの上で、もぞもぞ荷物ひろげてサキイカ食べたりギター触ったりしてるような役ですよ。芝居中のほとんどは、立膝で動きまわったり立ったり座ったりして。ロングスカートにヒール靴だったんです。座ってて立ちあがろうとしたときに、ヒールがスカートの裾に引っかかってしまい、ウギっ!と。
もちろん慌てず騒がずそのまま芝居を続けましたけど、楽屋に引っ込んでからの焦りようったら。やばい、この感じはやばい、そのうち歩けなくなる、と直感でわかりました。
帰り道、ゆっくり歩けはしたけどだんだん腰が引けて、右足のつま先が外を向きはじめて。
一度座ったら立つのが大変。立ってたら座るのが大変。横になったらもう、起きあがれない。腰痛経験者ならよくおわかりでしょう・・顔洗えないよね。
とにかくあと一日舞台がある。なんとかしなきゃ!

ということで、以前、すごく腕のいい整体師がいると噂に聞いていた練馬のカイロプラクティックに翌日朝から出向き、とにかく歩けるようにしてと嘆願。無理だよと言われたけど舞台に穴はあけれないと頼みこむ。
したら、貧血起こすくらいの荒治療をしていただきましたよ。やーきつかった。けど、みごと普通に歩けるようになったのでございます!つま先もまっすぐになったし、すごいすごい先生だ。
そのあとは腰ベルトをしっかりして、立ったり座ったりの芝居をなるべく少なめに変えたり、ギターとか弾くときに楽なようになるべく近くに置くなど、きっと誰もが気づかない程度の修正を自分の中で行いまして、舞台はなんとか終わりましたよ。あはは・・
もっとも、ステージにいる間は痛みなんて全く感じないんですけどね。

ただねぇ。仕事を休んでまでカイロに連れて行ってくれたりギターやら衣装やらの大荷物を運んでもらったりと、Luckyにはほんとに迷惑をかけてしまった。いつものことやけどなぁ、なにやっとんの~も~と、本気で怒られたし。
もうアラフォーなのに、怒られる。
ちっちゃくちっちゃくなる私・・

まぁそんなこんなで、打ち上げも参加せず、舞台は終わりました。
仕事は毎日ではないので、シフト入ってる日を1日だけ変わってもらって、負傷後4日目からは仕事も復帰できました。
お店で動いてると汗でシップもいやだけど、しなきゃねー。

・・・などと言ってながら8月になり。
桃花さんから一本の電話がありました。

私たちは「社長」と呼んでいました。
劇団樹間舎の高津住男さんが、7月31日、亡くなられたと。

実はなかなかマスコミに発表されないようだったので、私がこの個人的Blogに書くのも躊躇していたのですが、つい先日ニュースになったようですし、樹間舎のサイトにも出たようですので。
http://blog.zaq.ne.jp/kikansha/
(樹間舎の森へのリンク先、ポップアップ表示みたいなのでブロックしてたら許可にして下さいね)

27、28日の舞台を見に来られていた方ならおわかりかと思いますが、社長、ずいぶんお辛そうでした。か細い声で、少しだけセリフを言いましたが、車椅子でじっとしていて。
もちろんずっと舞台にはいたんですよ。劇団員たちに囲まれて、みんなの芝居、桃花さんと私の歌、きっと、ちゃんと見て、聞いていてくれていたと思います。台本に込められた言葉も台本にはない言葉も全部含めて、私たちの社長に対する想いは、きっときっと届いていると、信じたいです。

発表されているとおり葬儀などは無いということで、お顔だけ見に伺いましたが、なんだかウソみたいでした。芝居してるんでしょ?役者だなぁ、って。
いまだにつながりのある昔の研究生や劇団員の方も数人来られました。
社長の周りに集まるその人たちを見ながら色々思いました。
私は社長のおかげで今の私があるんだなと思いました。私は劇団員にはならなかったし、そんなに直接教わったり怒鳴られたりするような関係ではなかったけれど、表現者としての私になるための基盤を造ってくれた方だと思っています。
それに、当時の劇団関係の友達もたくさんいる。社長あっての、私たちのこのつながりなんだなって、思いました。

けど亡くなる数日前に、会えてよかった。一緒に舞台に立ててよかった。
会話も少ししたんです。あぁ、私のことわかってるんだ。それだけで嬉しかった。


続くときは続くんですかね。Luckyの会社の方の身内の方も先月から数人亡くなられていたのですが、つい先日、今度はとても近い友人のお父様がなくなられ・・きのうお通夜に行ってきました。

高津さんも、その友人のお父様も、私の両親より少し年上ではありますが、もうそろそろそういう年齢になってきてるんですよね。親が死ぬという年代。
私にはまだまだ想像も出来ないしなんの準備も出来ていない。だからあまりにも恐ろしいことだと思います。でも、誰にでも訪れることなんですよね。なんか、お通夜などに出席して思ったのは、葬儀って、のこされた人たちのためのものなんじゃないかって。だってあまりにも悲しすぎるから、親戚とか友達とかいっぱい集まってあげて、だいじょうぶ、って声かけて肩抱いて、がんばって、なんてなんのなぐさめにもならないような言葉でも、それでもきっと力になると思うんです。
一人ぼっちじゃないよ、周りには私たちがいるんだよって。

うちの父、7人きょうだい(姉弟)なんだ。
じぃちゃんが死んだとき、おばさんたちみんな集まるわけだけど、もちろんみんな悲しくて泣いてるんだけど、それ見てうちのおねぇがぽつりと言ったんだ。「きょうだいいっぱいいると、悲しいのもわけあえていいねぇ」って。あーそうだなって思った。だからみんな結婚したり、子供を産んだりして家族を作るのかなぁなんて。一人じゃ耐えられないから。
そういう血縁とか身内に限らずとも、仲間とか、親友とか、悲しみをわけあえる人がいるというのはきっととてもいいことなんだ。
そんな人たちがいればきっと、いつか悲しみも乗り越えられる。


さて不幸がこれ以上続きませんように。
前向いて、私たちはがんばって生きて行こう。


あーところで今は、腰はもうだいぶいいです。
朝、起きたてがつらい!肩から下半身まで、ゆっくりじっくりストレッチしてやんないと、一日が始められません。歯磨きでまたやっちゃったりしかねない。
腰痛持ちのみなさん、頑張りましょう。夏は冬に比べたらぜんぜんいいけどね。


悲しい事はあったけれど、舞台をひとつ終えて何かを表現するということにまたお熱が入った感じなので、曲創りたいなぁなんて思っています。
今はボーカルレッスンを少しお休みしているので、その間に一曲創ろうかな。
先月の風邪ひきライブを思い出してときどき落ち込んだりして、もう音楽やめる~なんてぐずぐずほざいてる私ですが、ま、やめないでしょ。
劇場にギターを持って、舞台が始まるまでの間ずっとギターを弾いて、本番中もずっと抱えてて・・あれほど安心するものはないね。ギターがなきゃもうダメなのです。
Tomomiのライブも、またやりたいな。

1 件のコメント:

charlie さんのコメント...

最後の演目拝見致しました。

素晴らしかったです。